ゲド戦記 1 影との戦い (ソフトカバー版)

ゲド戦記 1 影との戦い (ソフトカバー版)

ゲド戦記 1 影との戦い (ソフトカバー版)

先日読んだル=グウィンの闇の左手が思いの外良かったので、流行り物と思いつつも読んでみる。
やはり、かなり良い。
1巻はゲドの生い立ちから少年時代にかけてのお話で、能力は優秀だが人間面で未熟だった主人公が成長していく過程といったところ。魔法学園などのモチーフは後発のなんとポッターなどに踏み荒られた感もあるが、むしろそれはメインのモチーフではなく、冒険を通じての成長が中心。
前に読んだ闇の左手でもそうだったが、荒野や海原を淡々と渡るシーンが印象的。羅針盤はあることになっているようだが、単なる小舟一槽で地図も無しに出掛けというのは勇気を通り越して蛮勇に近いよな。これはGPSやら詳細な地図が完備された今の時代だから感じるのだろうか、こういう規模の「冒険」をしたことが無い私には理解の範囲外だ。