老人と宇宙(そら) (ハヤカワ文庫SF)

老人と宇宙(そら) (ハヤカワ文庫SF)

老人と宇宙(そら) (ハヤカワ文庫SF)

読了。これまた非常に面白かった。電車の車中で読んでいたが、降りてからも思わず読みふけってしまうほど。
帯には21世紀「宇宙の戦士」とあるが、確かに基本ラインは踏襲しているがしっかりと新しいアイデアが盛りこまれているので、これはこれで独立して十分楽しめるはず。ハインラインによる原作である「宇宙の戦士」よりも、むしろ映画版の「スターシップ・トゥルーパーズ」のお馬鹿っぽい雰囲気が近いと思う。
店頭で手にしたときには、なんか表紙の絵が妙な色使いだなと思っていたが、これは話中でちゃんとネタばらしがある。
SF的ガジェットや人類が遭遇するエイリアンのバリエーションや奇抜なアイデアはもちろん満載なんだけど、これらよりも主人公たちの海外ドラマのコメディを観ているかのような機知にとんだ会話が楽しい。もちろん戦争SFなので、ひとはバンバン死んでいくしグロいシーンも多いが、基本的に冒険活劇なので悲壮感はあまり無い。