FreeBSDを使っているプロダクト

http://journal.mycom.co.jp/news/2007/12/19/026/index.htmlを見ていて思ったが、FreeBSDを使ったプロダクトは多くが結構いいお値段するな。もちろんターゲットとする市場がエンタープライズだったりキャリアグレードだったりするのもあるが。
ストレージ分野ではかなり大手になったNetApp。SolarisZFSを指して"poor man's NetApp"なんて言われるぐらい、この業界ではもはや基準になりつつある。昔同社のキャッシュアプライアンスを触ったときには、中身はNetBSDだと聞いたのだけどあれは説明していた人の勘違いだったか。
次はクラスタストレージのIsilon。ようはNASヘッドなんだろうけど、ちゃんとスケールするためにファイルシステムから独自に作り込んでいる。やはり中長期のサポートを考えるとGNU/Linuxベースでカーネルに深く手を入れて独自技術を構築するベースとするのはリスクが高いという判断だろうか。買った人曰くは鉄板だが高い。
あとは、Juniperのコアルータなんかで使っているJUNOSもベースはFreeBSD。こちらはルーティングプロトコルを喋る頭の部分で実行されているだけで、実際の肝となるパケットフォワードなんかはASICでやるのでOSの相対的な地位はほかのプロダクトに比べてちょっと下かもしれない。対抗となるciscoIOSがバージョンアップの果てに正体不明のスパゲティの塊になっているの比べると、JUNOSはかなり近代的。XMLで情報を出したりするインターフェースもあったりする。ただここの製品は性能も抜群だけど、値段も抜群。いっときは「戦闘機が買えるぐらいの値段」なんて言われたりもした、実際は億をちょっと超えるぐらいで最上位モデルが買える程度らしい。
製品に組み込んで販売するような業態では、GPLとか方向性の不透明さでやっぱりGNU/Linuxを敬遠されるのかも。特にkernelに手を入れて差別化をするような分野では顕著。100$以下の小さいルータとか携帯電話なんかではGNU/Linuxが人気なのだけど。