みんなのPython Webアプリ編 [みんなのシリーズ]

みんなのPython Webアプリ編 [みんなのシリーズ]

みんなのPython Webアプリ編 [みんなのシリーズ]

今ゼロからウェブアプリケーション技術を勉強する人は恵まれている、一冊で一挙に要素技術を習得できるこの本で勉強できるから。
というのは若干誇張があるかもしれないけど、わりと本気。90年代後半のperl4のCGIぐらいの時代の話から現代的なウェブアプリケーションフレームワークの構成要素を逐一解説しているのが本書。本屋でパラパラとページを眺めていたときはORマッパーとかテンプレートとかの文字列が見られたので、てっきりこれらを使う内容かと思いきや、そうではなくてこれらのライブラリを作るという内容だった。とかく現在のウェブアプリケーションフレームワークというのはよくできている反面中身で何をやっているかがますます見えにくくなってきているが、この本のようにそれらを実際に作っていく過程を解説するというのは非常に有意義だと思った。
私自身は本書に書かれた要素技術は知ってはいたものの、実際作るとなると話は別なので非常に参考になった。想定読者層としてはPythonを習得したけど、ウェブアプリケーションを書いたことがないぐらいの人だろうか。それにしては結構な勢いで、解説していくので全部理解するのは大変じゃないだろうか。まぁ、コードが挙げられているので丹念に読めば理解できるとは思うけど。
それにしてもフレームワークを一冊の本の中で解説しながら、作ってしまえるのはやはりPythonの記述力が高いということか。実際文中のコードは短かいが、確かに動作するものばかり。