インフラただ乗り論とバックボーンの容量不足への懸念について

なんだか同じ時期に出て来た独立した2つのネタがごっちゃに議論されている不思議。
前者は国内ではファシリティを唸るほど持ったNTTなど、主にキャリアが声を上げている話で、後者は広くISPの設計者を中心に議論されている話題。前者はともかく、後者はそれなりに真面目に考えておかなければいけない話題だと思う。
ルータの高性能化もここ数年期待するほど伸びていない(マルチシャシー化の方向にしか伸びていない)し、何よりも高速インターフェースが実用化されていないのが痛い。前々回のJANOGでも100G Ethernetについて話題になっていたが、その時の話ではこれから要素技術を詰めていきましょうという段階だった。実際の製品として使えるのが2010年以降だろうとすると、それまでは10GやOC768などを束ねてなんとかするしかない。これらのインターフェースにしたって一個で中古マンションぐらいするので、ポンポン買いまくれるわけではない。ハイエンドルータ市場は相変らず寡占なので、美味い汁を吸っているのは箱屋だけなんじゃないかという気もしてくる。
こんなに10Gをバカスカ買いまくるのは日本や東アジア特有らしく、そういう意味では状況の進行はアメリカを遥かに上回っていると思う。北米全体のトラフィック総量という点では大きいのだけど、国土が広く日本のように東京を中心としたハブ構造になっていないので、トラフィックが一点に集中しないからなのだろう。