仮想環境の引っ越し

Microsoft Virtual ServerからVMWareへようやく移行できた。
当初はVMWare自身が配っているVirtual Machine Importerというのに頼っていたが、こいつが案外難物で単純なUIのために情報量の少ないエラーメッセージとともに失敗してくれるので苦労した。
仮想環境というのはつまり仮想マシンのデバイス情報と仮想ディスクイメージを合せたもの。前者はCD-ROMが付いていて、Ethernetのカードはこういうのが差さっていて、Audioがあってなどという情報が記述されている。ただし今回の用途の場合AudioはもちろんCD-ROMのイメージも不要で、必要なのはディスクとEthernetぐらい。残りの構成要素である仮想ディスクイメージというのは、Microsoftの場合VHD(Virtual Hard Disk)という形式を利用する。Microsoftはこの形式を広めたい意向のようで、仕様を公開したり他社と提携したりと色々とやっているようだ。一方VMWareはvmdkという形式を使っている。こいつは内部バージョンが幾つかあったり、2Gで分割することもあったりで若干バリエーションがあるようだ。
仮想環境の移行ツールというのはつまりこの2つの変換を自動でやってくれるソフトである。それほど複雑な処理とも思えないが、細かいバージョン違いによる挙動の変化に敏感なのか素直に動いてくれないことが多かった。実際前述のツールを使って変換すると成功したときでもIDEを使っていた仮想環境が何故かSCSIディスクに変換された。もちろんこの場合ゲストOSが想定しているハードウェアと異なることからブートしなかった。
結局、自動での変換は諦めてディスクイメージを変換してくれるだけのツールであるNHCを使った。こいつならばディスク形式を明示的に指定する項目もあって、無事意図した通りのディスクイメージを作ることができた。
あとはハードウェアの状態を記述したファイルだけど、こちらはVMWareの場合20行程度のテキストなので、既存の動いているファイルを参考にして手動で編集してなんとかなった。ブート後にやったのはMS Virtual Serverの仮想環境上で用意されているNICの標準とVMWareのそれでは若干違ったためネットワークデバイス名が変わり、その関係の設定を触ったぐらい。