社会科未履修問題とか

出身高校は地元でバリバリの私立の進学校だったけど、特定の教科の授業を省いて授業時間を捻出するようなコスい手は使っていなかったな。医学部指向が強くて1/3ぐらいが医学部志望であと1/3強も理系という文系志望が少ない構成だったにも関わらず、社会科は指導要領の通り用意されていた。
そもそも私自身は高校ではかなり落ちこぼれだったので参考にならないかもしれないけど、ほとんど奴がそれなりに楽しんで社会科の授業を受けていた。なんだかんだ言っても理系指向の強い学校だったので、社会科は傍流扱いを受けていたためか変な教師も多かった。
政経の教師は筋金入りの左翼で学校のロビーでその筋の活動家の人と会合していたのを屡目撃されていた。授業も当然アジ演説のような内容で、本筋からよく外れてはアメリカの悪口を滔々と語っていた。世界史の教師は愛情を込めて「ハッタリ○○」と呼ばれるぐらいしょっちゅうハッタリを話に挟んでくる教師だった。自身の武勇伝ぐらいならばいいのだが、世界史のエピソードでも同じ調子でハッタリを混ぜてくるものだから「おいおい、今のはどっちだ?」みたいな事になった。比較的地味だった日本史の教師は淡々と授業を進める人だったのだけど、鎌倉時代の仏教だかの項目に突入した途端に饒舌になり既存の学説を舌鋒鋭く批判を始めたので、一同で引いた。どうやらこの辺の研究を大学でやっていた人のようだが、今は高校で日本史を教えているということは、などと色々と考えさせられた。
理系の人間にとっても社会科で学ぶ内容は社会人になってからも使える数少ない「それっぽい教養」の一つだと思うので、それなりに勉強しておくべきだと思うけどな。現役の高校生には理解し難い事だとは思うが。