TurboGears×Python (LLフレームワークBOOKS)

TurboGears×Python (LLフレームワークBOOKS)

TurboGears×Python (LLフレームワークBOOKS)

読了。
国内ではややマイナーなPythonとそのウェブアプリケーションフレームワークであるTurboGearの解説本。
技術書とは思えないぐらい薄い。ただし内容はPythonの言語自体からサンプルアプリの開発まで一通り網羅してあるし、密度は非常に濃かった。鞄に入れていても嵩張らなくてよかった。薄いという意味ではコード例がやや薄いか。それにしてもコード全文を掲載すると紙幅を占めてしまうので、本当に重要な部分だけを抜粋して掲載してある程度で、載っていないというわけではない。
RailscakePHPは少し触ったことがあるので、かれこれ3つめなんだけど個々の機能の優劣ぐらいは多少指摘できてもアプリケーション製作にあたってどれがどういう点で有利であるとか、パフォーマンスとか保守性の具体的な差異までは、まだよくわかってない。
この種のフレームワークって、MVCのうちViewはテンプレートか簡単なヘルパーメソッドで解決するけどデザイナーが触ることを考えてあまり独特なことはやらない。ModelはORマッパーが多くの機能を担うことになる。とすると、結局一番差が出るのはControllerを作るときにどれぐらい見通しのよい設計が出来るかなんじゃないかと思えてきた。TurboGearの場合、テンプレートは標準でKid、ORマッパーはSQLObjectと外部のソフトを使っているということもあって特にControllerに相当するCherryPyがキモなんだろう。
こういうのでアプリを作ると初期の頃は凄く少ない工数である程度見映えのするものが出来てしまうので「スゲー」となるんだけど、色々と実装していくうちにフレームワークの細かい動作や仕様を追いかけることになって、アプリを作っているんだかフレームワークの勉強をしているんだかわからなくなることが多い。もうちょい数をこなせば真の効率よい開発が出来るようになるのだろうか。