魔法使いとランデヴー―ロケットガール〈4〉 (富士見ファンタジア文庫)

魔法使いとランデヴー―ロケットガール〈4〉 (富士見ファンタジア文庫)

魔法使いとランデヴー―ロケットガール〈4〉 (富士見ファンタジア文庫)

はやぶさの話をベースしてある巻だという情報は事前に聞いていたけど、それは後半の書き下し作品だけでそれ以外の短編もあるのね。そのためか、タイトル作はややボリュームが不満だったかも。あと、タイトルの「魔法使い」というのは軌道の魔術師こと川口教授ではなく(出てくるけど)、作中のマツリというキャラクタを指すのね。
タイトル作では同じく野尻さんの大風呂敷と蜘蛛の糸(沈黙のフライバイ収録)みたいに特異な物性を持つ素材がキーとなる。実際、ここ10年ぐらいで物性の分野は面白い素材を結構出てきている。大きくて複雑な物を緻密に組み上げていくビッグサイエンスにはよく問題が指摘されるし、宇宙開発に次のブレイクスルーをもたらすのはこういった素材面での改良なんだろう。