アート・オブ・SQL ―パフォーマンスを引き出すSQLプログラミング手法 (Theory in practice)

アート・オブ・SQL ―パフォーマンスを引き出すSQLプログラミング手法 (Theory in practice)

アート・オブ・SQL ―パフォーマンスを引き出すSQLプログラミング手法 (Theory in practice)

読み終えた。
タイトルは孫子の「兵法」の英訳語である"The Art of War"から。そんな古典からタイトルをもってくるような人であるためか、妙に周りクドい表現が多く読むのに時間がかかった。訳が冗長というよりは原文がそもそもクドいのだろう。
この手のRDBMSに関する本はリレーショナル理論をガチガチに解説していく保守派と、実装寄りの「使い方」を解説していく派閥に分れると思う。後者は小手先のテクニックに終始しがちで本質的な議論が薄くなってしまうが、前者もそれだけではアプリにとって何も役に立たない知識となってしまう。要はどちらも必要。
この本はどちらかと言うとやや保守派寄り。まずは「正規化とは何ぞ」から入っているし、基本的にリレーショナル理論から外れた使い方は悪い使い方だというポジションが貫かれている。ただし、特定のRDBMSに固有のSQLの方言を使った解法についても言及している部分もある。
今動いているアプリをとりあえず速くしたいとかいう即効性はないかもしれないけど、本質的な話が読める本。