手術当日

ということで、いよいよレーシックの手術当日。会社をかなり早めに出て、医院へ。
受け付けで診察券を出したら、注意事項と承諾書を渡される。ひとしきり読んだ後、サイン。
空いていたのか、直ぐに声がかかり術前の視力検査。前回よりはやや少ない内容で、簡単に現在の視力を測る。
その後、医師による直接の診断と簡単な質問。ハレーションがどのぐらい続くかを聞いた。個人差はあるけど、数ヶ月ぐらいするとほぼ治まるというか慣れるらしい。
次が料金の支払い。目が見えなくなる前にやっておかないと手続きできないからね。クレジットカード払いにしたのだが、作りたてのカードだと決済できなかった。もしかして限度額に触れたのかも。やはりこの後にも質問を受け付け。
あとは手洗いなど行って、帰ってきたら手術の待ち合い室に案内された。
待ち合い室の前の廊下で、手荷物などをロッカーに入れる。この段階で眼鏡を外すように言われる。
待ち合い室では手術用の割烹着のようなものを上から着せられ、髪を覆うようなヘヤキャップを着ける。靴もスリッパに履き替え。時間があるので、手術の説明を読むように言われる。眼鏡をしてないのでそれでも読めるように、非常に大きな文字のアルバムに貼った説明文書を読む。フラップを作るときは目を押されるような感じがしますよ、とか右目からやりますよとか、こんな機械でやりますよなど。
時計も置いてきたので、時間はわからないがそれなりに待たされた。途中麻酔の目薬を注しに看護師さんが一度来る。患者の取り違えをしないように肩の部分に名前を書いたテープを貼られたり。同じ待ち合い室に、次の患者さんが来る。若い男だったのだが、私より高い手術を受けるようだ。ケチった事を、ちょっと後悔した。
待っていると、いよいよ手術室に案内される。まずは角膜表面をフラップ状に加工する。機械の前に寝かされて、麻酔の点眼。加工する反対の目にガーゼで覆いをしたら、目を閉じないように器具を嵌めこまれて実際の加工。左は覆われているし、右もなんだかんだで全然見えない状況なのでほとんど推測なのだが、加工用のレーザヘッドが機械から降りてきて目に嵌めた器具と接合することで加工の位置決めをしているのでないだろうか。
そのためかなり目を押されるような感覚がある。事前に聞いていた通り、加工されると目の前が白くなってよく見えなくなる。同様に左も加工。
この部屋ではフラップに加工する機械しかないので、実際の角膜への光学的な加工は別室で行う。当然ぼやけてろくに見えていない状況なので、手を引かれつつ別室へ。
同じように物々しい装置とその隣りにあるベッドに誘導されて、そこに寝かされる。
ここでもやはり少し待たされた後、医師が来て反対の目に覆いをする。今度は加工する側の目が閉じないようにテープを貼られたようだ。その後さきほどとは違う形状だがやはり器具を嵌められて加工開始。さきほど加工したフラップを開けるのだが、これは医師が先端が釣り針のような器具で直接やる。なにせ目を手術するものだから、その針が目の前に見えてかなり怖い。これは術前の説明にはなかったな。ここまで詳細に描写すると怖がる人も多いだろうし敢えてぼかして説明している気がする。事前の説明文書には加工中緑の光を見ているように書いてあるのだが、正直言って全然見えないから無理。とりあえず、視線はかえないようにがんばっていると、加工の進捗を助手の看護師の人が読み上げている。時間はおよそ20秒ぐらいだろうか。「50%、、、70%、、、、」と言う声が妙に冷静で面白かった。
これもやはり左右同じようにやる。あとは、目薬などをダクダクを注がれて施術としては終了。
目の表面を見る器具で異常がないかを医師が確認して、手術室を出る。この段階で見えるようにはなっているのだが、ハレーションが凄い。光源だけでなく、あらゆる物がまぶしい。
半ば手を引かれるように安楽椅子が回復室へ連れていかれる。ここで、処方される薬の説明。ほとんどが目薬なのだが、抗炎症剤と鎮痛剤は飲み薬。術後はかなり大量の目薬を注すことになる。
外出するときに着ける保護眼鏡をもらって「今日はもういいですよ」と帰される。ロッカーで手荷物を回収。相変らず見えてはいるのだが、ハレーションが凄い。あらゆる光源が非常に眩しい。
普通の人は待ち合い室などで暫く時間をつぶしてから帰るようだが、同行者も居ないし私はそのままとっとと帰ることにした。帰りに手洗いで鏡を見ると、物凄い目が充血している以外はいたって普段通り。眼鏡をしていない姿もコンタクトを着けているときはこうだったので、特段感動はない。
なんだかんだで、1時間ちょっとで完了してしまった。
帰りの電車では保護眼鏡を掛けて、涙がダダ漏れの変な人状態。意識しなくても涙が出まくるのですよ。この間も光が眩しい状態が続いている。フォーカスは合うようになったけど、露光がずれているカメラの映像みたい。
術後数時間すると見え方もだいぶ落ちつき、ほぼ正常。やや目が痒くなるのと、頻繁に点眼しなければならないこと以外はコンタクトを着けているときと変わり無い。今まで点眼するときは瞼を押さえてやる癖があったのだが、術後しばらくはフラップがずれることがあるので、触らないようにと注意書きがあった。おかげで目薬が標的を外れて、涙と合わせてかなり酷い状況。