松屋

ファーストフードでも松屋は極北だと思っている。いわゆるhardcore fastfoodだ。
特に、従業員の動きが高度にシステム化されていて見ていて飽きない。ここに比べると吉野家などは従業員の個人裁量によるところが大きいようで、よくも悪くも旧来の営業スタイルの延長でしか無いと思える。松屋のHQで働いている人間はきっとバイトを人とも思っていないか、根っからのサディストだと思う。
今日みかけた新しいシステム上での発見は2点。
一つは、バックヤードの調理係がタッチパネル式のディスプレイに対してオペレーションを行っているタイミングだ。そもそも何が表示されているのだろうと思っていたが、今日見ていると調理が完了したタイミングで操作を行っていた。つまり、作業キューに関連するオペレーションだったわけだ。確かに高度にシステム化された流れの中でオーダーをトラックできる仕組みがないというのは不自然なので、何かしらの仕組みは導入していると思っていたがあれがそうだったようだ。しかし、注文の大きな流れとしてはフロントの係が食券をもぎってバックヤードに大きな声で復唱しているのをトリガーにしているのだろうか。ここからは妄想だが、食券の販売機と連動して現在のバックオーダーを管理する仕組みが入っているのではないかと思った。しかし、食券の仕組み上単純にオーダーと1対1対応しているわけではなく、大盛りのみのチケットなどがありそれがどれと同時に出されるかは受領時点まで不明なわけで、食券発行と同時に投機実行まで走らせてしまうとロスが生れる可能性がある。この辺は柔軟に消し込み処理をできるようになっているのではないだろうか。
2点目はオーダーを受けた半券を客の前のカウンターに貼りつけておくための磁石。座席番号をテプラで貼ったクリップのようなものに半券を咥えさせておくことで、厨房から出てきた料理を間違いなく配膳するための仕組みだろう。この仕組み自体は以前から知っていたのだが、今日たまたま座った席が店内における連番で"5"だったのだが、その隣の席を見て驚いた"六"と書いてあったのだ。これは合理的!ちなみに9番の席は"9"とあったので、6だけを例外扱いにしているようだった。店舗内での座席のアドレッシング問題も含めて今後とも注目して行きたい。
店舗システムとは関係ないのだが、隣に座っていたサラリーマンは牛丼が配膳されると卵や紅生姜などを使って自分なりにチューニングしてから凄い勢いで喰っていた。その職人のような手付きはまさに職人だった。