IPv6の普及速度

なんでかここに来て急に話題になっているIPv6の話。
Flet's .NetのサービスではVoIPを提供するために、インターネットとの疎通性が無いにも関わらずIPv6のグローバルアドレスをばらまいているという狂気の沙汰を行っている。んで、Windows Vistaでは晴れてデフォルトでIPv6がenableになっているので、恐らく素直にRAを聞いたPCがそれを名乗って日本のインターネットは大混乱と。そもそもこの構想を始めるにあたってIPv6を使おうとか、それもグローバルアドレスでやってしまおうと考えた担当者は何を考えていたのだろうか。Vistaのような出荷時からIPv6が有効になっているコンシューマ向けOSが出る頃には地域会社がISPサービスを始められるようになっているので、問題無いとでも考えていたのだろうか。
実装している人達からはIPv6はもう十分にreadyだよという話を聞くが、本当だろうか。http://v6fix.net/とかを見るまでもなく、一般の人が使うには色々と問題が多いのが現状だと思う。上の問題もsource address selectionが良きに図らってくれれば済む問題かもしれないが、今出ているstackで正しく動作するのがどれだけ有るものやら。
個人的にはIPv6は開発フェーズから試用フェーズに辿りついたところぐらいであると思っている。加藤先生の我々は IPv4 のみで生きていけるのだろうかという言葉は非常に重みがあるし、恐らく20年ぐらい経ったら本当に有り難みが実感できるとは思う。しかし、何処の組織とは言わないが一部の人間が一般の方に使ってもらうには難のある段階なのに、政府の人間などを煽ってさも明日には広く普及して皆が使えるような幻想をふりまいてしまったのではないだろうか。
本来技術論で語られるべき議論に、何故か私怨めいた話が入り交じるのはこの辺りの経緯があると思っている。