市販のロードバランサとか

このなかだと私が触ったことがあるのはF5とFOUNDRYのServerIronシリーズ

F5 BIG-IP

この分野では恐らくNo.1プレーヤ。当初からPCをベースにしたロードバランサを専業で作っていたみたいで、内部で使っているOSの変更などありつつ業界標準に近い地位。
昔はソフトウェアのみで処理するモデルだけだったみたいだけど、今はローエンド以外はASICを使ったアクセラレーションも可能。現在のOSはRedHatベース。というかアップデートの手順でrpmが飛びかうし、CLIbashであることからもかなりそのまま。topをすると不思議なプロセスが常時CPUの空き時間を消費していてちょっと気持ち悪い。
設定はiRuleというtclベースの言語で記述。一応汎用言語なのでかなり記述力は高い、F5 DevCentralというサイトでノウハウ共有されているのは結構いい。iRule自体を解釈するのはCPUなので、メインプロセッサのCPU時間を浪費しないようにASICを最大限に活用するルールを書くというのが肝であるみたい。
ちなみに前職のサービスでも一度使っていたみたいですけど、当時のソフトウェアが駄目だったのかトラブル続きで結局サービスから剥したという話も聞きました。

FOUNDRY ServerIron

こちらはPCではなくネットワーク機器を出自にもつ機械。
下はボックス型から上は4Uぐらいのシャシー型まで、ラインアップの造りもなんだかネットワーク機器みたい。実際L2/L3スイッチ製品と外見ではほとんど差がなくて、内部構造もカードの上にのっているASICの違いだけなんでしょう。FOUNDRYの製品全般の特徴としてやたらとブートが速い。ハードのイニシャライズが簡単なボックス型とかは本当に一瞬で上がってくる。とあるバグを突くと再起動するバグを発見したときには、あまりに直に復帰するので再起動したのかどうかしばらく気付かなかったほど。販社の人にそれを言い訳*1に使われたときは流石にどうかと思ったが。
CLIも同社のスイッチと同じくIOSライクなインターフェース。IOSのroute-mapでも複雑なルールが記述できる人ならば問題ないと思われるが、やはり一般的な処理系と違いかなり独特。

そのほか

NortelのAlteonとかはわりに名前を目にしますが、マイナーなんですかね。普通のL3デバイスとして使っている勘違い案件も見ましたが、それにしてもそこそこ使われている感じ。どこかの販社が力を入れているのかも。
あと、ロードバランサ製品の市場自体は成熟期を終えた感がありますね。製品自体が行き渡ってしまって大きな成長が見込めないためか、専業メーカはこぞって他の市場を目指しているように見えます。

*1:直ぐに復帰するからいいじゃないですか、みたいな