Googleと海底ケーブル

噂レベルでは1年ほど前からちらほら聞いていたので、へーやっぱりという感じ。
Googleが海底ケーブルを引く!」というところばかりがクローズアップされているけど、ニュースリリースを見てもわかる通りケーブルコンソーシアムに参加するというだけでそれほどドラスティックな話ではないように思う。
日米の海底ケーブルはインターネットの普及前には電話会社の確実な需要予想の通りに引いていれば済んでいたのだけど、インターネット以後それが崩れた。普及初期にはこれでは足りなくなると容量の危機が叫ばれて悲観論もあったのだけど、そのうちDWDMの装置が優秀になってきたために既設のファイバの容量が何倍にもなったためにだぶつくようにまでなったという経緯がある。一時は慌てて新規ケーブルを引いた事業者がpgrとか笑われる時期もあったのだけど、その後は国内のブロードバンド化が進んで順調に需要が伸びていった。私が最後に聞いていた状況では需給関係がそれほど逼迫しているわけではなかったと思う。
通常ケーブルコンソーシアムはランディングポイントを持つ国のキャリア同士がお金を出しあうものだけど、今回の場合はアメリカ側はGoogleしか居ないようだ。参加メンバの顔触れだけを見ていると通常利用の海底ケーブルというよりは、Google様へのアクセス線をアジアのキャリアが新設しているようにすら見える。実際ケーブルビジネスをやるつもりはなくて、いざとなったら他国のキャリアと組んでこれぐらいの事はできるんだぞというアメリカのキャリアやISPへの牽制じゃないだろうか。
当面は内部需要で使うという旨の内容だったけど、Googleほどの規模ともなれば内部需要も相当なものだろうな。