今さらNexus One

世間はiPhone4の出荷開始で騒がしいけど、Nexus Oneを使い始めて数週間たったので感想など
前に使っていたのはHT-03AAndroidの世界を紹介してくれた恩はあれども、やはり遅かった。iPhone 4が見えている中で何故Nexus Oneという発売から少し経って後継機の話もチラホラ聞こえる機種にしたのかと言えば、やはりGoogle自信がAndroidというビジネスをする上で自らハードウェアを販売して本気を見えるという点でターニングポイントだと思っており、向こう20年ぐらい続くであろう新しいコンピューティングの時代において初代IBM PCみたいな地位になるのかなと考えたため。多少時間を経ても初代Google純正端末という地位は揺がないし、今買っておいて損はないかなと判断した
以下の感想は主にHT-03Aとの比較です。

外観

薄くて画面が広い、背面はやや滑り止め加工に近くて素手で持ってもフィット感が良い。私はカバーを付けて持ち歩くのが嫌いなので、素の状態でも持ち易いのはありがたい

ハードウェアボタン

たださんの記事でもある通りAndroidは幾つかのボタンをハードウェアで実現しているのが使い易い点だと思っているのだけど、Nexus Oneはこのボタンがタッチパネルの延長として作られており。ハードウェア式のボタンではないのが非常に残念。ボタンを押したときにはバイブレーションでフィードバックする機能はあるが、やはり物理ボタンに比べると操作感がよくない。
スリープ状態からの起動もHT-03Aならばこれらのボタンを押すと画面が点灯し操作可能な状態になるのだが、Nexus Oneではこの部分がソフトのため、本体上部のスリープボタンを押すことでしか起動できない。このスリープボタンはちょっと作りが安っぽいので、耐久性がやや不安


ボタンの配置順序もHTCの端末とは異なり、左からバック、メニュー、ホーム、サーチとなっている。HTCの端末ではホーム、メニュー、バック、サーチである。何故かこの順序は標準化されていないようで、Motorolaの端末ではメニュー、ホーム、バック、サーチという順序だったりする。Xperiaでは左からメニュー、ホーム、バックでサーチボタンはない。UI基本的な部分なので、ここを統一していないのは非常に疑問。サーチを省略するなどは作り込みの範疇だと思うので、数はともかく順序を統一しないのは致命的ではないだろうか。
私は右ききなので右手で操作することが多いが、深く握ると右手の親指でサーチボタンを触ってしまうことが何度もあった。浅く持てば大丈夫なのだけど、その持ち方だと落としそうで怖い。日本人の中ではそれほど手は小さい方ではないが、手の小さい方はかなり厳しいのではないだろうか。

画面表示

有機ELによる画面は発色が独特で、色が液晶に比べて濃いと感じた。発色が鮮かなので、写真などを見ても非常に見栄えがする
液晶に比べて太陽光の下では弱いとされているが、この季節の日中の日なたでは手で影をつくるなどしないとほぼ視認できないと思った方がいいと感じた。
環境光センサーによって輝度を自動調整する機能はあるものの、輝度がやたらとふらつくのが気になったので輝度を固定で使っている
有機ELは反応速度も速いとされているので動画などを見てみたが、最近の反応速度が十分に速い液晶と比較して劇的に差があるとは感じなかった。30fpsぐらいの普通の動画を見るにはもはや十分なスペックなのだろう
階調表示などの点で問題があるという記事も見たが、普通に使っている限りは特に表現力が低いとは思わなかった
画面の解像度はHVGAからWVGAに向上したが、画面デザインが変っていないのでそれほど変化は感じない。PC用のサイトをブラウザで見たときなどはより細部まで見えるようになったり、フォントが綺麗にレンダリングされるようになったなという程度。この辺はiPhone 4でも同じではないだろうか。

電池のもち

あまり良くはない、無補給で1日中使って帰宅前には電源が落ちてしまったこともあった。
小まめに充電できる環境を整備した方がいいだろう。充電は最近のスマートフォンなら標準であるMicroUSB経由で充電できる
Kindleと同じなので、これを機に出先にMicroUSBのケーブルを常設しておくようにした

速度

旧機種と比べて比較にならないほど速い。HT-03Aもカスタムファームに入れ替えたりしていたのだが、色々な動作が遅かったのだなと改めて実感した
この辺のスペックをターゲットとしたアプリが揃うと色々と面白くなってきそう

カメラ

今となっては標準的な5Mのオートフォーカス付き。旧機種だとカメラアプリの起動が遅くてイライラする場面があったが、そんなこともなくサクッと撮れる。
カメラは背面で僅かに飛び出たデザインなので、レンズが接地しないような配慮はあるものの机などに置くと傷が付きそう。

通話

地味だが本体裏面にマイクがあり、環境音を拾って入力にノイズキャンセルをかける機能がある。今やどの携帯の通話品質も十分な域に達しているので劇的な差はないかもしれないが、クリアな音質だと感じた

イヤフォン端子

旧機種ではそもそも無かったのでiPodの代りをさせようとしてもBluetooth経由のヘッドフォンを使うぐらいしかなかったので、大きな進歩。iPhoneなどと違い標準で音楽アプリがなかったり、iTunesとの同期もできないがそこは別途アプリを用意すれば可能になる

フォント

中文と共通のフォントのため漢字の一部がおかしい字体で表示される。そのうちroot権限を取ってフォントを置き換える予定

電波

スペック上はFOMAの2G帯しか対応しておらず、1.7Gや800Mが使えないので旧機種に比べて電波の掴みが悪いことを危惧していたがそれほど差はないと感じた
地下鉄での移動が多いので駅間はどちらにしろ使えないし、駅に入れば停車中はなんとか通信できるというのは同じ
混雑した場所では差がでるのかもしれない

まとめ

HTCからするとGoogleから色々と注文を付けられて作った端末なのだろう、色々と微妙なところが目についた。純正の地位はむしろHTCの端末にこそ相応しいのかもしれない。そういう意味ではHTC Desireが標準機と言えるのかも
ともあれ、Froyoが楽しみである